2015年ノーベル賞受賞者・大村智さんと梶田隆章さん

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ノーベル医学生理学賞を授与される北里大特別栄誉教授の大村智さんと、ノーベル物理学賞受賞を授与される東京大宇宙線研究所長、梶田隆章さん。連日の吉報に沸いております。お二人の才能と、併せてノーベル賞の受賞者についてお話しします。

基本的にノーベル賞を受賞する宿命というものはありません。行動の結果から生まれるモノです。

ただし名誉賞のような意味合いもありますから、名誉運に該当するのかと普通は思います。

でも過去の受賞者を見る限り、名誉運的なもので受賞していないことが多いです。“名誉運”が無いということは、あまり名誉を欲しがらない気質の人が多いとも言えるでしょう。熱心な研究努力という“行動の結果”で賞を得たのだと思います。

そしてその努力に運が味方する。もちろん、“努力”と“運”だけではノーベル賞は取れないのですが・・

そしてもう一つ、ノーベル賞級の研究には“ひらめき”が必要だということです。この“ひらめき”こそ、受賞者の特徴みたいなもので、“ひらめき”を生み出すだけの感性というか直感というか、普通の人には少ない特殊な感覚をもっている人達なんです。

何の世界でもそうですが、全く何も無いところから人間は簡単にはモノを生み出せません。大抵は過去の事実から学んだり、継承したり、過去のモノを参考や改良したり、否定したり、そうしたところに“ひらめき”が生まれ「発見」につながるんです。

研究をはじめとするあらゆる学問は、『継承・積み重ね』の上で成り立っていると言っていい。

さて、今回の受賞者の気質と才能はどうなっているのか?

 

 

まずは2人の才能の構成を見てみましょう。

大村智さん↓

大村1

大村さんはバランスが良い人で、様々な才能をお持ちで、その中でも、研究者としてはありがたい「努力」の才能が高い。そして「愛情」「信用」といった人を惹き付ける才能も高い。これらの才能は全て「奉仕」というエネルギーにもなって発揮されます。人の為、人を守るため、そういう意識で成り立っている人だということがよく解ります。

 

 

梶田隆章さん↓

梶田1

梶田さんの場合、やはり「愛情」「「信用」といった奉仕のエネルギーが強い。このエネルギーが強い人は、人を惹き付けるカリスマ的存在になり、人材も集まり、資金も集まる、そして信用も集まる、研究者としてはとてもありがたい才能なわけです。梶田さんや大村さんだけでなく、受賞者の多くの人は、この才能が強いことがわかっています。

 

 

では現実の世界で実際に発揮されている才能・能力は何なのか。

大村智さん↓

大村2

医学生理学賞の大村さんは「改革・改良」「探究・観察力」の才能が圧倒的に強い。この能力が研究に大きく貢献しているわけです。そして「攻撃」「戦略」という才能、これは行動力やひらめきに直結します。「不思議だと思ったらすぐ調べる」「これだと思ったら突き進む」そういう生き方をした人だということです。

 

梶田さん↓

梶田2

物理学賞受賞の梶田さんも、大村さんに負けないほどの「改革・改良」「探究・観察力」、そして伝統を受け継ぐ「知力」「企画力」といった「知力才能」を発揮して研究された人です。物理学者とすれば理論体系を理解する一番の才能です。

 

 

今回の受賞者2人は、似たところが多い。それ以外の共通点としては、「名誉運」が強いということ。大村さんは「現実の結果」に名誉を求める人で、梶田さんは「研究への思い」に名誉を求めます。大村さんは自分の研究がいかに現実の世界で役立ったか、そこにプライドを持ち、結果的に名誉を与えられました。梶田さんは、諸先輩方の意志を継ぎ、発見や将来性といった見えないものに立ち向かっていることへのプライドと使命感、そこに名誉運が働いているようです。

2人ともとても闘争心があるので、実は負けん気も強い人ですが、エネルギー228の活発で元気な大村さんと、166と少し低い梶田さんはおとなしめな人、そういう雰囲気になっています。

お二人にはこれからも世の中のためにチカラを注いでいただきたいと思います。

 

 

 

過去のノーベル賞関連記事

各受賞者の相違点をご覧ください。

2014年ノーベル物理学賞、赤崎勇さん、天野浩さん、中村修二さん

 

2012年ノーベル賞受賞・山中伸弥教授/研究者

 

2010年ノーベル化学賞・鈴木章氏と根岸英一氏

 

ノーベル賞受賞者 part1